JAXA タウンミーティング@大阪で川口プロマネが講演

7 月のことになりますが,JAXA タウンミーティングが大阪で開催され,はやぶさプロジェクトマネージャの川口教授が「はやぶさ−地球への帰還をめざして.目下奮闘中」というタイトルで講演されました.

参加者:後継者不足、あるいは育てるということの話もありましたが、例えば「はやぶさ」の帰還が真夜中ではなく昼でしたら、NHKとかあるいは民放さんにスポンサーになってもらい、学校の授業のときに生中継をやってもらう。こういうことで夢を与えるということは、ものすごく大事だと思います。
(略)
川口:(略)夜は昼に変えられないのですが、インターネットを見ていただくというのはひとつどうでしょう。「はやぶさ」の着陸の運用が、午前5時か6時という時間だったのですが、世界中の方に見てもらいました。インターネットでごらんいただくと、ありがたいと思います。

川口:(1)打ち上げ当初の考え方は、今と基本的には変わらなく、要は、母船は化学エンジンが生きていれば逃げられます。もともとは逃がすつもりでした。さらに、もう一回別の場所に行ける計画も頭の中にはありました。しかし、今ではもう無理です。イオンエンジンは瞬発力がないため、カプセルを離してから残りの時間で大気への突入を避けることは不可能です。残念ながら、今回は大気の中に入ってしまいます。ただ、もともとは大気の中に入れるつもりはありませんでした。
だから、もう少し大きめの探査機をつくり、時間を1年半ぐらいかけると、例えば太陽と地球の間のラグランジュ点というところに置くとか、置いてもう一度回収するということができたはずですし、できるはずです。そういう計画も頭の中にはありましたが、今回はできません。

川口:(1)アドバンテージを保てるか、外国の状況はどうかというと、外国は虎視眈々と「はやぶさ2」が立ち上がらなければ自分たちがやろうという構えです。我々がよく外国で聞かれるのは「はやぶさ2」の状況はどうですかと、そのことしか聞かれません。ヨーロッパに行っても、アメリカに行ってもです。
NASAは7月にニューフロンティアというプログラム計画の締め切りがきますが、その中には幾つもの提案が出ているのは知っています。同じ天体に向かう提案も出ています。ヨーロッパも同様です。それから、この夏から始まるNASAの提案プログラムの中にも、名乗りを挙げようとしているグループがあります。ですから、是非知識伝承ができるように、これを立ち上げていかないとと思っています。

他のタウンミーティングの報告もあがっており,それぞれ興味深いものとなっています.