JAXA 立川理事長インタビュー

前半はドコモの話ですが,後半が JAXA です.

立川 航空宇宙、とりわけ宇宙開発は国際的な事業です。それにどれだけカネをかけるのが穏当か。だって、宇宙には実利的なメリットはない。月を探査して何か出てきますか、宇宙の謎を解いたって豊かになるわけじゃない。たぶんに精神的な事業なんです。日本がそれをやるなら、その理念は世界人類への貢献ということでしょう。国際貢献が2000億円ではいかにも少ない。GDPのわずか0.04%ですよ。ODA(政府開発援助)はもっと出しているでしょ。比べて米国の宇宙予算は1兆7000億円。昔はもっと多かった。

だからこそ自立性の一方で、国際協調も必要なんです。今回の探査機「はやぶさ」がいい例でしょう。日本だけではコントロールできない、夜は見えなくなっちゃうから・・・・・・。米国、スペインに協力してもらい、地球の自転に合わせて3カ所から制御している。そんな事業に民間企業は参入しません。国際協調を図りつつ、いかに最小の資金で最大の効果を上げるか、それが航空宇宙のマネジメントです。利益を追求する企業経営とは違う。