総合科学技術会議のランク付け,固体ロケット技術維持は「減速すべき」

総合科学技術会議が行った来年度の科学技術予算の優先度評価で,固体ロケット技術維持が 3 段階の最低評価「減速すべき」5 件のうちに入ったそうです.

 継続事業は3段階評価で、上から順に「加速すべき施策」14件、「着実・効率的に実施すべき施策」155件、「減速すべき施策」5件だった。

継続事業については、二酸化炭素の地中貯留技術の研究開発(経済産業省、13億円)や食品医薬品のリスク分析(厚生労働省、17億円)などが「加速すべき」とされ、宇宙関連で固体ロケット技術の維持(文科省、28億円)などは「減速すべき」と評価された。

資料がこちらにあります(98 ページ目).うーむ….

○現時点では、固体ロケットの次回打上げの予定が明確でなく、固体ロケットの開発・製造等に係わる能力の維持や技術の陳腐化等、技術維持の面で懸念がある点に配慮しつつ、当面は我が国の固体ロケット技術維持に必要不可欠と認められる範囲に要求内容の一部を減速して実施すべきである。
○本件の施策名は、固体ロケットの維持となっているものの、内容的にはこれを越えた施策が含まれており、技術の維持という範囲を超えた開発等を行う場合には、幅広い分野での固体ロケット利用ニーズの調査や、国際的な競争力確保のための方策等を、より一層総合的に検討する必要がある。また、現在、H-IIBロケット、GXロケットの開発が進められており、M-Vロケット後継機の開発着手にあたっては、文部科学省及び宇宙開発委員会において、我が国宇宙輸送システムにおける固体ロケットの位置付けを明確にした上で行うべきである。