だいち,想定外の誤差やノイズで国土地理院の地図作成に支障

だいちの撮影する地形画像に想定外の姿勢誤差や圧縮ノイズが乗り,国土地理院の作成する「基本図」の更新・修正には不十分であることがわかったようです.

なんか読売の記事はまるで「だいち」の機能すべてが失敗だったかのような書きぶりですね…orz 実際はかなりの項目で既にエクストラサクセスを達成しているのですが(高さ情報に誤差が載るとのことなので,「数値標高モデルの試作検証」に影響が出ているように思います).標高精度 6.0m といっても,他国の立体視センサよりは精度出ているんですけどね.

姿勢誤差については

太陽電池パドル、データ中継衛星通信アンテナ、AVNIR-2ポインティングミラーの回転駆動機構とのカップリングにより、約3m (姿勢に換算して2.4/10000度に相当)の画素のゆれが画像内に残る。(目標値:1.7m (p-p, 1σ))

という部分が相当するのでしょうか? うーん,なんですかね,柔軟構造物としては片持ち梁みたいな形の衛星なので,うっかり変な共振でも起こっているのか.姿勢制御は相当難しそうですよね.

ノイズについては非可逆圧縮のせいでしょうか.可逆圧縮できるようにソフトウェアを書き換えられれば良いのですが,多分専用ハードウェアを使って圧縮してるんだろうなあ….大量に同じ地域を撮像すれば多少はノイズを軽減できるかも知れませんが.