日経エレクトロニクス「小惑星探査用ロボットの作り方」第 3 回を読む

今回も面白すぎます.

冒頭部分:

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以下,ネタばれ含みます.


今回のポイント:

  • ダメもとでかけてみたソニーお客様相談センターが担当に話をつないでくれ,トントン拍子に話が進む.
  • ソニーはサンプル品として無償でカメラを提供.その代わり,宇宙で不具合が起こってもソニーは一切対応しないことに.
  • さらに詳細な技術情報の開示も断られる.カメラのインタフェースが特殊なので変換回路が必要だが,詳細を明かしてくれない.
  • 結局,VAIO 新製品 PCGA-VC1 に搭載予定の新しい USB カメラを採用.
  • ソニーWindows 用ドライバしか用意してなかったので,ドライバ作成会社に μITRON 用ドライバを急遽作ってもらう.
  • ミネルバマイコン SH3 は宇宙研が宇宙探査機用に確保していたロットの一部を利用.当時,宇宙での動作が確認されている民生品はこのロットのみだった.
  • 他にも民生品を片っ端から原研に持ち込んで放射線耐性を調べる.
  • 太陽電池の値段があまりに高いので,テスト・ピースと呼ばれる「端切れ」を使うことを思いつく.見積り額が劇的に下がる.
  • しかしテスト・ピースの寸法が小さいため,ミネルバの形状を 8 角柱から 16 角柱に変更.おかげで,PFM の基板設計がここへ来て変更.
  • EM のカメラモジュールがなぜか気温が低いと誤動作.単体では普通に動くのに.謎.
  • 2000 年 11 月,NASA が MUSES-CN ローバの開発を突如中止(既に 20 億円投資).おそらく火星探査機失敗のあおり.