松浦晋也の「宇宙開発を読む」第 13 回 参加国増加で加速する太陽系探査

松浦さんのコラム,今回は宇宙探査シンポジウムの話の続き.

なるほど.たくさん構想が出てきたのでちょっとまとめてみました.

  • 日本
    • 月:SELENE(2007),SELENE-2(ランダー.2010 年代初期),SELENE-X(サンプルリターン.2010 年代後半)
    • 金星:PLANET-C(2010),金星気球
    • 水星:Bepi-Colombo(2013)…ESA と共同
    • 始原天体:はやぶさ2(2010 頃),はやぶさマーク2(2010 年代半ば)…フランスが搭載機器協力
    • 火星:火星気象・大気散逸探査機(2016 頃),ランダー
    • 木星木星探査機(2020 年代中頃)…ESA と共同
  • インド
  • イギリス
  • 韓国
    • 月:(2010 年代)
  • 中国
  • アメリ
    • 月:Lunar Reconaisance Orbiter
  • (ロシア)
    • 月:ルナグローブ

うーむ.すごい時代になりましたね.「競争と協力、共通インフラ整備で探査の加速を」とあるとおり,競争と協力がうまいこといけば,再び宇宙開発の黄金期が来ないとも限りません.競争が生み出す力の凄さは冷戦時代が証明していますし,90 年代の ISS の失速を通して,日欧ロは国際協力に対してかなりしたたかになりました.各国とも予算さえあればエポックメーキングな成果が次々と出るに違いありません.予算さえあれば….

日本は、長野県・臼田に64mのパラボラアンテナによる通信局を保有しているが、老朽化が進んでいる。南米チリに新たな通信局を設置する構想もあるが、まだ予算化には至っていない。今後早急に臼田の施設を更新すると同時に、遅くとも2010年頃までにチリ局を建設する必要があるだろう。

日本の通信局を、世界中の探査機が利用するとなれば、それは日本ができる大きな国際貢献になる。

ぜひ,サンチャゴに日本の深宇宙局を….