はやぶさ,ついに 4 月中旬帰還開始

いよいよ出ました!はやぶさが 4 月中旬より帰還運用開始です.

現在までの間、2006年11月には、燃料漏洩事故に関連すると思われるスラスタヒータの故障が発生し、上面スラスターに異常な温度低下を生じて、一部残存の燃料が凍結した可能性がみとめられました。このため、2006年12月、不測のガス噴出を未然に防止するため、スラスタの昇温運用を実施しました。この昇温運用では、残存燃料ガスの噴出に起因すると思われる微少なスピン変動が確認されましたが、無事、この運用を終了しました。

こんなことがあったんですねえ….

2007年2月より、イオンエンジンの運転のための新たな姿勢制御方式を採用、試験を実施し、3月下旬から徐々にイオンエンジンの運転を試みています。このイオンエンジンを運転する上では、その推力方向のアライメントを維持する姿勢制御機能の確立に時間を要していましたが、この方策に目処がつけられる見込みがたったため、4月中旬より地球への帰還に向けた本格的な巡航運転を開始する予定です。

新たな姿勢制御方式というのがどのようなものかは想像もつきませんが,相当の難題であることは確かですね.

イオンエンジン燃料のキセノン(Xe)残量は30kg強です。巡航運転に必要なXeガス量は20kg以下を想定しており、姿勢制御用のXeガス量を考慮しても、十分に帰還に足りると考えています。

素晴らしい.

マスコミにもニュースが出ています.

川口教授は委員会後の記者会見で、「残り1基のホイールも高い確率で故障する恐れがある。その場合、軌道変更が難しくなり、地球に戻って来られるかは非常に厳しい」と述べた

確かに,ホイールはいつ壊れてもおかしくないですからね… ((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル

ニュー速+などにもスレがたちました.

全く予断を許さない状況ではありますが,それでもこうして帰還巡航の日がついにくるかと思うと感慨深いものを感じます.どうか帰途も何事もないようにと祈るばかりです.


追記(2007-04-05):スラドにもトピックがたちました.スラドの人もまめですねえ.


追記(2007-04-08):アストロアーツでも出ました.

朝日新聞にも記事が出ました.

巡航中の姿勢制御には,イオンエンジンジンバル以外に太陽輻射圧も使うようです.それにしてもなんか最近朝日の論調がやたらとはやぶさに対して好意的な気がするのですが,記者さんが理解ある方なんでしょうかね?