あけぼの,4 年間のプロジェクト延長を要望

宇宙理学委員会でまとめられた「あけぼの」の評価資料.1989 年の打上げ以来,18 年もの長きに渡って運用されてきたあけぼのですが,太陽活動周期の 2 周期分である 22 年分のデータを取得し,さらに「れいめい」や THEMIS,SELENE などと連携した観測のため,今後さらに 4 年間の運用継続と,そのための地上設備の増強を要望しています.

衛星側のほうはいくつかの機器が既に使用不能になっているようで,その経年変化データなどは今後の衛星長期運用を考えるうえでも貴重な資料だと思いますが,地上局のほうは管制システムがとんでもなく古いらしく,相当大変なことになっているようです.

  • 既に保守部品は枯渇。宇宙研の予備品は使い果たし、現在は気象庁の旧ひまわりの管制計算機の撤去品を4台譲り受け相模原に搬入している。
  • これ以上、部外から予備機を入手出来る見込みは無い。
  • 内之浦、相模原、臼田の作業停電による電源のオフ/オンがあると、再立ち上げ時に不具合が頻発する。

衛星がまだ動くのに,地上系が壊れて運用できなくなってしまったなんてことになったらもったいなさすぎる.なんとか運用継続体制が整うと良いですね.

その他,どこでどういうメーカーの技術者さんがオペレータとして働いているかとか,そういう情報は外部の人間からすると「へえー」という感じで面白いです.