イトカワのサイエンスデータを 256 倍楽しむ方法

先日公開されたイトカワのサイエンスデータ,皆さん楽しんでおられるでしょうか?

野尻さんが面白い提案をされています.

ここはひとつ、はやぶさサポーターの人に名所案内(面白い画像やデータをピックアップしたページ)を作ってほしいところです。

名所案内,いいですね!とりあえず Wiki のほうに集積所を作ってみました.

また,はやぶさスレでもお勧め画像がいくつか挙がっていますね.
http://hayabusa.sci.isas.jaxa.jp/data/amica/20051010/ST_2448357351_v.jpghttp://hayabusa.sci.isas.jaxa.jp/data/amica/20051022/ST_2482160259_v.jpghttp://hayabusa.sci.isas.jaxa.jp/data/amica/20050908/ST_2360512403_b.jpg

さて,今回のデータは JPEG 以外にもいろいろな形式が提供されています.素人にはちょっととっつきにくい FITS データですが,JPEG データよりも高画質のようです.FITS は例えば国立天文台提供のマカリというソフトウェア

や,AVIS Fits Viewer

などで扱うことができます.他にも FITS を扱うビューアはたくさんあるので,試してみてください.

また,他のいろいろな形式にコンバートしてくれているサイトも,ずいぶんたくさんあるようです.

まずは今江科学さんによる Metasequioa 形式.3D ポリゴンモデラーである Metasequoia で形状データが表示できます!変換ツールも公開されており,AMICA の可視画像データとの対応付けも検討中のようです.

同じく Metasequoia 用のイトカワプラグインをわんだらぁ亭さんが公開されています.

Celestia 用には,なんと作者の Chris 氏自らがデータをコンバートしてくれたようです.うp画像がすごい迫力です.

AutoCAD 上でイトカワを描いた方もいるようです.

875 Name: 名無しSUN [sage] Date: 2007/04/27(金) 01:37:04 ID: 2Z/+Xbzz Be:
公開された数値データ読み込んで、CADを使って点を打っていったら、
当たり前だけど、本当にイトカワが描けるね。
あはは、見慣れたCADソフトで今日はイトカワが回っている。


UMSF の住人もデータ公開で祭り状態になっているようで,新しいスレまで立って興奮しまくっています.

That shape model 3D movie is something definitely not to be missed. Top of the bill for my astronomy class this evening!!!

The 3D model of the asteroid has got to be one of the coolest things I've seen this year.

Looking at the 3-dimensional model, it seems really obvious that Itokawa is two, maybe three big chunks of rock stuck together at an odd angle with some accreted rubble cementing them together.

amazing pictures! I didn't realise there was any color variations of the surface, let alone that much (even if streched)!

Seriously tho, what an amazing story... The Little Probe That Could, eh? And what a wealth of pictures it's given us.

なかでも Airbag さんが作成した,AMICA の 3 種類のフィルタ画像から合成した RGB 画像はすばらしいです.
Hayabusa data released! - Unmanned Spaceflight.com
865@Part25 氏によると,Photoshop などがあれば同じ処理ができるとのこと.

865 Name: 名無しSUN [sage] Date: 2007/04/26(木) 20:31:16 ID: J+50bNxM Be:
>>843
UMSF 該当記事にある通りで、AMIXA の B, V, W それぞれのバンドの画像を
R,G,B として重ね合わせたってことだね。
Photoshop なら
1)「チャンネル」で R チャンネルに B バンド画像
2)同・G チャンネルに V バンド画像
3)同・B チャンネルに W バンド画像
でいけるんじゃないかな?試してないけど。

866 Name: 名無しSUN [sage] Date: 2007/04/26(木) 20:36:31 ID: J+50bNxM Be:
ぐあ、対応チャンネル間違えた orz
1)「チャンネル」で R チャンネルに W バンド画像
2)同・G チャンネルに V バンド画像
3)同・B チャンネルに B バンド画像
だわ。やってみたらできたよー。

あとは…誰かデータを統合して動画を作ってくれたりしないかなあ.

探査機のデータを統合して見せたものに、ホイヘンス・プローブのTitan Descent Data Movie with Bells and Whistlesがあります。ぜひ大きいほうの動画で観賞してみてください。パワーズ・オブ・テン以来の傑作だと思います。
 これのはやぶさ版を、誰か作らないかなあ? 運用系のデータも公開すれば……

追記(2007-05-05):追加コンテンツです.

追記2(2007-05-05):野尻ボードで,UMSF.com のイトカワカラー写真について,興味深い議論が繰り広げられていました.なんとなく「轍の先にあるもの」の再来みたいだ.

 この白っぽい地質はどう解釈したらいいんでしょうか。宇宙風化の進んでいない、比較的新しい表面?「高所」のラフ地域に多いので、衝突の振動で表土が流れた跡かな?
 なんとなく、濡れたティッシュに染み込んでいたインクが末端に集まって干からびたところを連想したりします。それは毛細管現象ですけど、イトカワが「流体」なら湧昇流みたいなものがないとは限りません。液状化のたびに軽い物質が高所に移動するとか……。

http://njb.virtualave.net/nmain0232.html#nmain20070501180027

まず色合いですが、コントラストに関しては強調されているかもしれませんが、色的には肉眼で見てもこんなもんだとおもいます。かなり初期の段階でアンタレスと両隣の星を撮像して、3色合成したことがあります。見事な赤・青の色になっていました。

あと興味深いのは、石がずれて白くなっている/地滑りが起きて白くなっている部分の他に、接近したときの写真で、石の表面がちょっとだけ白くなっている部分があったりするところです。マイクロメテオロイドの衝突?なんですかね。

http://njb.virtualave.net/nmain0232.html#nmain20070502055954

イトカワの白い部分の話ですが,何で物質が白くなったり黒くなったりするのかは,いまのところ「日焼け」のせい,と思ってます.ただ,何で「その場所」が白/黒なのか,ちゃんときれいに説明できるかというとまだいろいろと難問があります.林さん指摘の重力との関係も重要なんですが(これは去年の初期成果論文でも指摘されてます),それだけではうまくいかないんですよね.まあいくつかアイデアはあがってますが,まとめるにはもうちょっと,というところです.

今後ScienceとかNatureとかの有名どころにどれだけ成果を出せるかはわかりませんが,そんな感じでぼちぼち仕事を進めています.はい.

http://njb.virtualave.net/nmain0233.html#nmain20070502211756

 みなさん情報ありがとうございます。そういえば宇宙風化のことは以前に発表されてましたね。
 でもカラー画像で見ると改めて「おやっ!」と思うものがありまして。(だからなんでこういうものを早く発表しないのかと(^^;)
 直感だけでいうと、あのカラー画像の第一印象は蛇紋岩でした。これはオリビンが水と変成したものだから、あたらずといえども遠からず? 白っぽいところも蛇紋岩帯によく見かける脈になんとなく似ていますが、これはすでに言われているとおり宇宙風化説が有力ということですね。

http://njb.virtualave.net/nmain0233.html#nmain20070503031139


追記3(2007-05-09):追加コンテンツどっさりです.