JAXA's 014 出ました

JAXA's 014 が出ました.

小惑星イトカワ』10 枚の写真の力」という記事が載っています.「10 枚目」期待しています.

冒頭の SELENE の各 PI のコメントも面白かったですが,宇宙開発委員会の松尾委員長と山根さんの対談が最高ですね.

山根 でも、一般への理解はまだまだ十分ではないと思うんです。よくテレビで顔を見る作家に会った時に「はやぶさ」のことを話したところ、「それ、何?」と言うのにはショックを受けました。
松尾 「はやぶさ」と聞いて、戦中の戦闘機「隼」だと思われなかっただけマシだと思わなきゃ。すみません、古うございました(笑)。
山根 松尾さん、やさしい方ね。
松尾 「はやぶさ」の成果に対してある米国のニュースキャスターが、「彼らはNASAという巨大組織が忘れてしまったチャレンジ精神を、3億km彼方から地球にもち帰るんだ」と、うまいことを言っていました。日本ではこういう話は出なかったですね。
山根 「はやぶさ」の成果は、科学雑誌『Science』の表紙を飾り特集で7本もの論文が掲載されました。これほどの成果が出たんですから、子ども向けの小冊子をつくり、日本の全生徒に配布するくらいのことをすべきと思うんです。子どもたちがもっとも憧れている科学分野は、ダントツで宇宙がトップですから。
松尾 そういうことは大事ですね。宇宙は5つものフロンティアがあるわけですから。

松尾 大学院1年生の時に初めて秋田実験場でカッパロケット(K―8)の15号機の打ち上げを見たんです。夜だったので、枝垂れ柳のように炎が落ちてきて、ロケットはさすがにきれいだな、と。じつはそれ、打ち上げに失敗、爆発だったんです(笑)。翌日の新聞の見出しは「実験場一面火の海」でしたから。これが、最初に見たロケット打ち上げですからね(笑)。爆発したロケットが海から陸に向かって飛んできたので、秋葉鐐二郎先生の後をついて逃げましたよ。軒下に隠れて「先生、ここは大丈夫で
すか」と聞いたら、返事は、「おれにわかるわけない」(笑)。

松尾 外国の宇宙関係で、ISASのロケットの「斜め打ち」の理由と、漁場保護のためロケットを打てないシーズンがある「フィシャーマンズ・プロブレム」を知っていれば、「日本通」の証しであるわけです(笑)。

JAXA の予算の話も出ています.NASA の 1/10,ESA の 1/2 という数字や漸減傾向の件は巷ではよく言われていますが,JAXA から公式に直接このような話が出てくるのは珍しいような気がします.