東大総合博物館で『異星の踏査―「アポロ」から「はやぶさ」へ』いよいよ開催

先日お伝えした東大博物館の 130 周年特別展示,いよいよ始まります.

トップページの写真の雄弁さをご覧下さい.ほんとに「宇宙ヤバイ,マジヤバイ」です.惑星の地質学という学問を考えるとき,それはまさにアポロにはじまり今はやぶさに行き着いたと言えるでしょう.これまで人類が直接サンプルを採取した天体は,月(アポロ,ルナ 24 号)とビルト第二彗星(Stardust) のみであり,第 3 のサンプルをはやぶさが今持ち帰ろうとしています.その唯一地球上にある 2 つを,今回無料で見ることができるのです!!

Q. 大変に貴重なイベントというのは本当ですか?
A. 人類がこれまで直接手にした地球以外の標本は、月と彗星(ビルト第二彗星)の2つしかありません。この両方の標本が同時に一般に公開されるという、世界初の展示会です。さらに各国の探査機の膨大なデータを公開するため、人類の惑星探査の歴史と成果を、一度に概観できます。

Q. ビルト第二彗星とは何ですか?今までにどれくらい公開されているのですか?
A. NASAが昨年、スターダスト計画で標本採取に成功した天体です。この標本は、実はNASAのある米国でも、ほとんど一般には公開されていません。

Q. なぜビルド第二彗星や月の標本を、先駆けて公開できるのですか?
A. 東大にはこうした研究を行っている科学者が何人も在籍していることと、大学博物館の特殊性です。教育目的に限り無料で公開するからこそ、こうした貴重な資料をNASAから借り受けて公開できるのです。

すげー! 東大(と NASA)の太っ腹に感謝.大阪万博で月の石を見るために何時間も並んだあなた,今回は月に加え彗星のサンプルまであるんです.

Q. 展示されるアポロの石はどういうものですか?
A. アポロ17号で地質学者ジャック・シュミットが採取した、「月の海」のサンプルで、120gあります。玄武岩という岩ですが、地球の同じ種類の石では考えられないほど真っ黒の色をしています。

スミソニアンでみんなに触られてつるつるになった石片とは違いますよ!

Q. 他の展示物はどのようなものですか?
A.「はやぶさ」探査機や火星探査車、土星探査機など、JAXANASAなど各国の探査機が撮影した膨大な画像を圧倒的な高解像度で公開します。特に火星の地表面の姿を大型プロジェクターで映しだすさまは、まるで自分が火星に居るような気分にさせてくれるでしょう。また硫酸やメタンの雨が降る天体、温泉が噴き出す天体、いびつで奇天烈な形の天体など、見るだけでも驚きの太陽系の姿をご覧になれます。

イトカワの画像を圧倒的高解像度で!!

写真撮影も可能だそうですので,カメラご持参のうえ堪能してください.

なお,東京大学・地球惑星科学専攻の佐々木さんという学生さんが,記念品交換券を希望者に配布されています.太っ腹な方が多くてうれしいですね〜.