はやぶさの 3 軸制御手法が Planetary Blog で紹介される

もはや通常の 3 軸制御ができないはやぶさが,Z 軸リアクションホイール,イオンエンジンジンバル,太陽光圧を駆使して 3 軸制御を実現していることは既にご承知のとおりですが,この神業を Planetary Blog が紹介してくれました.

橋渡しをされたのはなんと,5thstar 管理人さんです.そう,はやぶさタッチダウンの時にいち早く L/D を翻訳し,海外にはやぶさ情報を発信された方です.今回も久しぶりにあの翻訳体制が発動されたのでした.

きっかけは,Taro さんのブログの 3 軸制御解説.実に丁寧に書かれています.確かにこれは,海外でやきもきしていたファンに伝えたくなる.

…という、ほとんどチートと言ってよいウルトラE級の技をひねり出すことで、満身創痍のはやぶさを3軸姿勢制御する方法をチームは確立した。これが 2007年の4月。この手法が実際に使えそうであることを確認し、はやぶさの姿勢制御プログラムをこの超裏技方式に書き換えてから、はやぶさをスピン安定モードにしてこれまで「冬眠飛行」させていた。今回1年4ヶ月ぶりに、冬眠前に練習しておいたこの超裏技を使って姿勢制御を行いながら、イオンエンジンを吹かして地球へ帰る旅を始めますた、というのがあのプレスリリースの一文の意味なのです。光圧を宇宙機の姿勢制御に使うなんて聞いたことねーよ。しかもこういうのをいちいち説明しないところがかっこいい。

それを読んだ 5thstar 管理人さんによる翻訳.こういうのをささっと翻訳してしまえるあたり,さすがです.

Planetary Blog の Emily さんは,さらに独自の解説をつけてブログにうp.

In other words, they're doing attitude control by solar sailing. And they're not just doing it as a neat trick to save fuel; solar sailing is what's enabling them to bring the plucky spacecraft back home, because without it, they wouldn't be able to control their spacecraft.

各地の盛り上がり.

Attitude control using photon pressure! Those guys need to win some kind of award for that kind of thinking. That is just amazing.

I was just browsing the planetary blog and was stunned after I read that entry. Great job JAXA!

Recommended for all engineering students and those interested in the attitude control of spacecraft.

According to this Planetary Society article the Japanese team had to resort to a pretty nifty way of axis control. Regardless of how this mission ends, it already is a big success story on countering many mishaps.

Taro さんと 5thstar 管理人さんの後日フォロー記事.

久しぶりにタッチダウンの時の,日本も海外も一緒になってお祭り騒ぎしていた頃が懐かしく思い出されました.